ボディーワーク オアシス の ブログ

オアシス からのお知らせ

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16/3月/2021

病院に長く勤めていたころ、患者さんの治療をする際の姿勢や環境、車いすへの移乗を手伝ったりする中で、自分自身の体の痛みで苦しんだ時期もありました。それでも、患者さんの状態が改善し、動きやすくなっていくことを共に感じられる仕事にやりがいもあり、楽しさもありました。その一方で、ボバース概念のインストラクターとして、土日は講習会での指導、平日は病院業務、この肉体労働を何歳までできるだろうか?と不安も感じながら。そんな時に、フェルデンクライスメゾットと出会い、何歳になってもよりよく動くため、痛みからの解放やそして何より動くことの楽しさ、発見と喜びがありました。ドイツでボバースコンセプトのシニアインストラクターであり、フェルンデクライスのプラクティショナーであるゲリンデ先生のフェルデンクライス・ボバースの2つメゾット違いなどを考える講習会を受ける機会がありました。その中で個別性に対する治療と、そして自分自身の内観に着目しながら運動行動を見つめ直すフェルデンクライスのATMレッスン(Awareness Through Movement (ATM) = 動きを通した“気づき”)を受けている患者さんと出会うこともできました。片麻痺のある女性や頭部外傷で失調症状がある方が共に健常者と一緒にレッスンを受けながら、その人の学びを深めていく体験をしました。そして患者さんの家族が一緒にレッスンを受けることで、家族の方も自分自身のコンディションを整えるだけでなく、患者さんが抱えている問題を体を通して理解する機会でした。そのドイツでの経験が、フェルンデクライスを深く学びたいという原動力となり、患者さん、その家族がよりよく生活を送ってい行くための手助けができる機会を与えてくれました。

  (ドイツでの講習会風景)

多くの人が集まれないこの時期であっても、フェルデンクライスメゾットのATMレッスンは、ZOOMなどを通して、自分の脳の中にある内部表象と言われているボディスキーマ、ボディイメージに基づいて行われる運動を見つめ直し、運動の指示の声を聴いて、それを運動に変換し、運動から感覚を得て、また運動を変化していく。視覚や触覚、筋などの感覚、重力を感じる感覚など様々情報を脳の中で統合し、記憶や感情、自分の思考までも見つめ直すそんな時間を与えてくれます。

 

自分の動きを見つめ直すことで、患者さんも、そして今はリハビリにかかわっているセラピストのコンディショニング、そして治療を見つめ直す機会が持てるように、オアシスではフェルンデクライスのATMレッスンをZOOMを利用して始めています。興味がある方は、ぜひ問い合わせを。


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12/11月/2020

腰痛はあるものとして生活をしている、、痛くなったら、湿布薬を張ったり、痛み止めやマッサージで応急処置して過ごしている。こんなことは日常茶飯事に起きています。

 

では、どのようにしたら、痛みから解放されて生活ができるようになるのか?

余暇で十分なパフォーマンスが発揮され、充実感が得られ、リフレッシュできるようになるのか?

 

自分のこれまで良いも悪いも培ってきた動作の癖、習慣的な動きに気づいて、動きを変化させていくためにはどんなことが必要なのでしょうか?

人の動きは多くの関節が関連しています。手足のみが動きに参加しているのではなく、手足の動きには体の細かな動きが必要となります。私たちは経験的に、手足を動かす前に、体幹部が目的に手足が効率的に伸ばしたりできるように必要な筋活動を調整し、ちょっとした動きのずれを修正しながら滑らかに動いています。腰椎や下腹部にあたる部分は安定して、上半身がねじるような動きを大きく持つことで滑らかな動きを作っています。

この体、体幹と呼ばれる部分は多くの関節・筋によって支えられ、内臓を守っています。関節だけ見ても胸郭といわれる部分には背骨、胸骨、肋骨、鎖骨、そして肋骨の後ろには肩甲骨があり、腕につながり、その間に関節があります。この部分には100以上の関節があります。この動きが制限されると、動くはずの関節が筋の硬さにより動かなくなると普段より、その代わりに動きすぎてしまう関節ができてしまいます。上半身の動きが硬く、ある腰椎の一部が動きが過剰に動ぎすぎてしまうと、その部分の関節や筋に炎症がみられたり、負担がかかりすぎて痛みになったりします。左右の差がひどい状態で、ある一部の関節がねじれたり、圧迫などが生じると関節へ負担がかかることが考えられます。また、上半身が硬くなることは、胸郭についている肩甲骨にも影響を与え、腕の動く範囲も狭めます。服を着たり、不意に腕を大きく動かされることが起こると、腕の一部の筋が過剰に伸長され、腕と肩甲骨の動きのバランスが崩れることで腱板(肩甲骨と上腕骨をつなげる筋肉)と呼ばれる筋に炎症がおき、五十肩の原因になることがあります。体全体や手足の動きの関連によって、一部分に痛みとしてあらわれることが多くあります。一つの関節に負担がかかりすぎて、関節内の組織の損傷や関節自体の変形まで進んでしまうとなかなか痛みが改善せず、整形外科の先生の助けを借りる必要があるかもしれません。その前に、

この関連性に対して、一つ一つの関節が十分に動くために筋の長さや筋の相互間のバランスがどうか?習慣的になり、一定の使い方から、違う動きへの組み合わせに変更ができるか?動きのバリエーションを加えていく必要があります。筋の長さや筋の相互間のバランスを整えるために筋や関節の動きを改善するためにマッサージは効果があると思われます。しかし、それだけでなく動きのバリエーションを増やすには、自分がどのような動きが得意で、どのような動きの組み合わせは不得意なのか?どの部分の動きをイメージできないのか?自分自身の中に問いかけながら、自分の動きを探っていき、動きの広がりを見つけていく作業が必要になります。全体の動かし方を調整(コンディショニング)することで、十分に関節が動き、力まずに、動きの滑らかさが増すことで痛みから解放されるように自分自身で探していく必要があります。動いても、傷めない動かし方は、どんな動き方でしょうか?

動き方は、人それぞれ骨格や筋の性質、今までの経験などによる問題の解決方法などによって様々です。

フェルデンクライスメゾットでは、子供のころに体験したような動きや様々な動きの組みあわせを体験して自分自身の気づきを促し、パフォーマンスを変化していきます。脳に蓄積されているけど、まだ十分に使い切れていない動きが埋まっているかもしれません。自分自身を見つめ直し、可能性を見つける作業は、子供に帰ってそのままの自分の受け入れる楽しい作業かもしれないですね。


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14/8月/2020

ある患者様のご家族から、「最近、食事の飲み込みがしづらくなり、車いすの姿勢も崩れがひどくなってきている。」と相談を受けました。

食事時の際の飲み込みと座る姿勢はどのように関連しているのでしょうか?

食べ物を食べて飲みこむ機能を「嚥下機能」と医療者は表現します。この嚥下機能の弱化や障害の問題は様々あげられます。脳卒中で、嚥下反射が起こる元となる中枢部が障害されると食べ物や唾液が気道に入りそうになった時に防御的に咳をして吐き出す機能が障害され、誤嚥性肺炎が起こり、重症化するとそれが原因で命を落とす方もいらっしゃいます。加齢による口腔内の感覚低下が起こり、食べ物が送り込まれた感覚が低下すると嚥下反射が遅延し、嚥下に必要な筋力の低下が加わわり、誤嚥性肺炎を起こす方もいらっしゃいます。では、嚥下機能と姿勢の関係性とはどんなことでしょうか?

 

この嚥下反射という食物を食道に送る動きも大事ですが、口の中で、食物をまとめ咽頭まで送り込む動きを歯や舌、頬の動きが協調的に働いて行っています。この歯がついている下顎と頭蓋骨つなぐ顎関節につく筋や表情を作る表情筋、頭部を支えている頸部の筋、舌を構成している筋が滑らかに動く必要があります。この重要な筋は頸椎や鎖骨、胸郭、肩甲骨につながっているため、姿勢の影響を受けてしまいます。脳卒中で片側が弱くなったり、重力に抗して姿勢が保持できなくなると脳は様々な代償を利用して姿勢を保とうと姿勢をゆがめてしまいます。その結果、頭部を横に傾けたり、あごをつき出すような姿勢となり、頸部周囲の筋のアンバランスが起こります。

例えば、背中を丸め下顎を前に突き出すような姿勢で唾を飲み込むとどうでしょうか?体が横に傾いて、どちらかに首を傾ける姿勢になるとさらに飲み込みに努力が必要になります。では、普段食べるときに頭部とあごはどのような位置にありますか?

頭部は垂直にあり、口唇は地面に対して水平に保っていませんか?つばを飲み込むとき、飲み込む瞬間、口唇が閉じ、舌先が上あごに触れ、頭部と頸椎をつなぐ関節が動き、わずかにうなづくような動きが起こります。その時、頸部の前面の喉ぼとけの近くにある、舌骨が上方に動きます。舌骨は舌の筋がついている部分になります。この舌骨が上方に十分動く必要があります。

筋のつながりを見ても、座る姿勢に全身がかかわっているように、嚥下機能にも全身の状態が関わってきています。リハビリでは飲み込みに問題がある方に対して、様々な職種が協力し、頭部が空間でどのように保てるのか?下顎にはどのような自由性があるか?舌がスムーズに動き、嚥下反射がスムーズに連続して起こるか?目は左右・上下に動き、周りをよく探索できる自由性はあるか? 肩や骨盤の傾きは、どのように手足の影響を受けているか?手と口唇部で食べ物を迎える動作はどうか?食物の柔らかさ、粘性ははどうか?などを観察し、問題を探していきます。

 

 安定して座るために、寝ている姿勢やそこから起き上がる動作、立ち上がって、立つ姿勢、様々姿勢の安定が必要になります。姿勢から姿勢の連続性が運動となります。この姿勢の連続性をセラピストは観察して、全身の関連性をみて運動の問題を探していきます。座っている姿勢をただ、整えただけでは嚥下機能の改善につながりません。そのために、全身がどのようにかかわって、動きを作っているか?脳の中で「何かしよう」と思った時、どのように動きを作り出しているのか?脳が無意識的に選んでいる部位と部位の関係性をセラピストは想像し、手で感覚していきます。セラピストは見たこと、感じたこと、自分の経験、治療の経験、知識を総合してその人の問題を創造し、動きの変化を作り出す可能性を探していきます。ボバース概念の治療では、中枢神経系の潜在能力を探し、顕在化していくことを追求していきます。どのような重症な患者さんでも、長く経過した患者さんでも中枢神経系の変化は可能性を秘めています。

習慣化された気にも留めない動作や食物が口の中に入って送り込むまでの歯や舌、頬、頸部の動きを改めて観察すると何か発見があるかもしれないですね。


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08/8月/2020

 

Photo by Karolina Grabowska from Pexels
Photo by Karolina Grabowska from Pexels

「ずいぶんいつもと違う、、違和感がありますね」

リハビリ後にそう答えられる方がいます。私は「それは、いい感じですか? 嫌な感じですか?」と質問すると「悪い感じではないですけど、違うんです」 続けて私は「それはいいですね? 脳がいつもと違うということを感じているということですね。違いを感じるのはとても、いいことなので、その違いをゆっくり楽しんでください。」

いつもと感じ方と違うとはどういうことか?

私たちは、動くことを通して重力と支持する面の変化をとらえ、体の部位と部位の関係性を無意識的に知覚し、現時点の置かれている環境に適応して、物事を達成するように神経システムがいつも調整しています。無意識の中で自分の今の身体の状況や環境を脳はモニタリングし、自分の中にあるより効率の良い運動の組み合わせを使いながら日常生活がスムーズに行えるようにしています。

そのことは、時々不都合なことも起こすこともあります。例えば、麻痺などで使いにくい場所は使わずに、動ける場所だけで物事をこなそうとするとどうでしょうか? そのことが、日常化して、早く対応する部位だけを過剰に使うことになったら、、使いにくい場所は使わず、使用しやすい部分はオーバーワークしてしまい、、使わないところは脳の中でも、身体の中でないものとして扱われてしまったら。動かない身体の部位の参加は見られなくなり、筋肉はやせ、関節は動かないことで硬くなり、その部位が動かされたりすると、痛みやしびれなどの違う感覚の情報や侵害刺激のような感覚として脳の中で処理されてしまうことが起こります。

脳の回復はどのようにして起こるのか?脳科学研究の中で脳の障害が起こり、その後、発症以前の動きができなくとなる、動くためにその環境に適応して違う脳内のネットワークを使用することになります。動きが変化するときに神経のつながり、配線を変えること、脳内のネットワークを変化させることがサルの研究などで示されています。

脳の中のさまざまな場所には身体を動かすための部位(体位部局在、脳の中のホムンクルス)があり、その部位を使用するか?しないかで変化が起こることが言われています。例えば視覚に障害がある方は、視覚を処理する部位は別の感覚の処理に関与するように変化することが言われています。視覚の障害がある方は、健常者からは、まるで見えているかのように歩いている方がいますが、脳の中で聴覚や触覚、嗅覚、筋や関節などの情報の固有受容感覚は通常とは違う統合を行い、ネットワークを作り出していることが考えられます。

神経リハビリテーションは、この脳の中のネットワーク、配線を変えることによって動かしにくい部位が動作の中に参加し、体全体がその役割を分配しながら、その場の環境に適応して、課題を達成することを促していくことになります。そのために、部位と部位の関係性を動くことによって感じ、最終的には麻痺があり動きに参加しにくい部分も思わず参加してしまった、、ということを期待していきます。その時に、自分だけではチャレンジしにくいところをセラピストの手や不安がなくチャレンジしやすい環境をお手伝いしたりするのがセラピストの役割になっていきます。

違和感、、、とは脳の中でいつもと違うと感じる。違いを感じられるということは、とても素晴らしいことです。自分の動きを変化させる一歩となります。例えば足のつく感じが違う、、その歩くときの違う感覚を感じて、、左右の足の違いを感じながら、、いつもと違う足を着くときに、その上の膝や付け根や背中、視線にも何か違いを感じるか? 好奇心をもって楽しむ。そのことが動きを変化し、その違う足がいつの間にか、普段の足の感覚となり、運動自体を変化していきます。動きをかえ、動きにくい部分を動作に参加する一歩となります。それは、よりスムーズで効率的な動きへ導き、さまざまな環境に適応していくことにつながります。

普段、私たちは、様々な事柄を同時に行いながら仕事や日常を過ごしています。努力なしに、よりスムーズに効率的に動くことは、話をしながら歩いたり、2品・3品の調理を同時に進めたりという普段の動作につながる一歩となっていきます。

違和感、、がいい感じに、心地いい感じへ、そして新鮮で、懐かしい感覚へ。


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30/7月/2020

現在の状況でどのように技術の研鑽ができるか?
全国で病院や施設などで勤務されているリハビリスタッフの皆さんは技術の研鑽をどのように行えるか?

とても難しい課題になっています。技術を伝える場が今は開けない現状があります。ZOOMなどで遠隔的に治療指導をするなど、努力されている指導者の方々も多くいらっしゃいます。
当施設では技術研鑽のため、セラピストが利用者を紹介していただいた時に施術を見学していただいたり、高い技術を持っているセラピストにお呼びして、技術研鑽を行っています。(写真はボバースコンセプト アドバンスコースインストラクター 石田先生)

私自身もボバースコースインストラクターとして認定されるまで、国内での講習会だけなく、海外での講習会の受講や研修など多くの時間を技術研鑽に費やしてきました。
多くの経験のあるインストラクターによる指導や患者様から多くのことを教えていただき、理学療法士という仕事について20年以上たっても興味や好奇心が絶えない仕事につけたことは、とても恵まれいると感じています。

本や文献を読んだだけで得られない知識をどのように今後も増やしていくか?

ボバース夫妻もフェルデンクライス氏も第二次世界大戦後 それぞれ発展し、脳の機能がわかなかった時代から人の脳機能、運動の学習、運動のコントロールを独自の切り口で発展し、現在も多くの人に感動や発見を与えています。人々の好奇心を揺さぶる奥の深さが、、時には混乱し、時にはわくわくする感じですが。


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21/7月/2020

「第2派」の到来が取り沙汰されている新型コロナウイルス。
感染者も日に日に増加している中、当施設での取り組みとして、

利用者様が重ならないように、予約と予約の間を空ける
施術ごとの消毒と清掃
換気

に注意して進めています。また、利用する方にも、

施術前の体温測定、手指消毒、施術中のマスク使用

のご協力をお願いしています。

完全なプライベートな空間で施術を行うことで感染のリスクに配慮しながら進めています。

外出の自粛に伴い、自宅でテレワークやゲームなどでの余暇の過ごし方が増えているのではないでしょうか?
肩の痛みや腰痛などで仕事に集中できないなどのお悩みはありませんか?
麻痺などの動きにくさがある方は、動くことに不安が出てきていませんか?

そのような方に少しでも落ち着ける環境と技術を提供できればと思っています。


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